2016年9月14日にiOS10がリリースされました。
標準写真アプリは見た目も、アルバム機能も大きく変わります。
2016年6月の発表時から注目を集めている「メモリー」「顔認識」「Live Photos(ライブフォト)編集」の他にも、隠れた(!?)新機能があります。
そこで今回は、iOS10で大きな変化を遂げた写真機能に迫ります。
1.撮影日・場所・被写体で自動整理「メモリー」
「メモリー」は、カメラロール(iCloudフォトライブラリを利用している場合は「すべての写真」)にある写真・ビデオを撮影情報で分類し、一定のタイミングでアルバムのようなものを自動作成します。
基本的に撮影日・場所・被写体といった撮影情報をもとに分類しますが、
「過去3か月のベスト」と(勝手に)ベストショットを選んでくれたりもします。
「メモリー」は写真・ビデオの自動整理機能であり、従来の「アルバム」機能とは大きく異なります。
たとえば、自分の好きな写真・ビデオを集めて、オリジナルの「メモリー」を作成することはできません。
また、他のアプリから「メモリー」を直接参照することもできません。
なお、この「メモリー」の機能を停止(無効化)することはできません。
2.メモリー機能でスライドショー・ムービーもさくっと完成
「メモリー」はスライドショー・ムービーの作成もお膳立てしてくれます。
ムービーを完成させるのはあなた。
10種類のテーマと3種類の長さの中から好みのものを選ぶだけで簡単にアレンジも楽しめます。
もっとこだわって作成したい場合は、
BGMを好きな音楽へ変更したり、
写真とビデオを追加したり、
タイトルを変えたりもできます。
完成したスライドショー・ムービーはビデオとしてカメラロール(すべての写真)に保存できます。
直接LINEやInstagramに投稿するのもOK。
3.待望の顔認識機能!人物写真・ビデオを自動タグ付け"ピープル"
アルバムのひとつとして新登場した「ピープル」は、カメラロール(すべての写真)にある人物写真・ビデオを自動でタグ分類します。
タグに名前を付けるとわかりやすさUP!
分類が行なわれるのは、iPhone(iPad・iPod touch)をロックして電源に接続している間。
「ピープル」は全自動機能のため、カメラロールにある写真・ビデオを手動で「ピープル」に登録するような逆指名はできません。
見知らぬ人物写真やイラストなどを、「ピープル」の候補から外すことも原則できません。
・・・が、裏ワザを使えば、知らない人物写真などを「ピープル」で見えなくすることができます。
詳しくは別の記事にまとめましたのでご覧ください。
【iOS10裏ワザ】「メモリー」「ピープル」に表示したくない写真・ビデオの簡単な対処法
えっ!?iOS10へアップデートしたのに「メモリー」も「ピープル」も使えない??
「メモリー」「ピープル」を使えるiOS10対応機種は、iPhone 5s以降、iPad Pro、iPad Air以降、iPad mini 2以降に限られます。
残念ながら、iPhone5・iPhone5c・第4世代iPadでは利用できません。。。
iPhone5ではiOS10写真メモリーや顔認識機能を使えなくて涙目
4.検索機能がさらにパワーアップ!キーワード検索が面白い
iOS9では撮影日や撮影場所の検索でしたが、iOS10では被写体をキーワードに検索できるようになりました。
どんなキーワードで検索できるか試してみると面白いですよ。
5.使いやすくなって戻ってきた「撮影地」アルバム
iOS9でも写真・ビデオの地図表示は可能でしたが、表示方法が分かりづらかったので、実際に活用していたユーザーは少ないのでは?
iOS10では、アルバムに「撮影地」が登場!
iOS6では「撮影地」タブがあったので、ようやく戻ってきたと感じる方もいるかもしれませんね。
「撮影地」アルバムは位置情報が記録された写真・ビデオすべてをまとめて地図に表示します。
ピンチアウトで地図を拡大していくと、撮影写真の地域を絞ることができますよ。
次は、見た目の変化をチェックしていきましょう。
6.iPad風?iPhoneのアルバム一覧が2列のスクエア表示に
皆さんもうお気づきでしょうが改めて…
iPhoneはアルバムの一覧表示が一変します。
2列表示となり、iPadのアルバム一覧のようにサムネイルが大きく表示されます。
自分で作成したアルバムやiTunes同期フォルダは、カメラロールやビデオなどの標準アルバムと分けて「マイアルバム」セクションに表示されます。
下の写真はiOS10をインストールした、iPad mini4の画面です。
7.あれ?サムネイルのアイコンにも変化が・・・
写真・ビデオのサムネイルの左下に表示されるアイコンも、iOS9とiOS10で変わっています。
iOS10ではお気に入りに登録した写真・ビデオにハートマークのアイコンが表示されるように!
その一方で、ビデオ・タイムラプス・スローモーションはアイコンが表示されなくなり、右下の秒数表示だけとなりました。
8.「詳細」表示機能で関連する他の写真・ビデオにすばやくアクセス
写真・ビデオを個別に表示すると、右上にあらわれる「詳細」の文字。
この「詳細」をクリックすると、その写真・ビデオの撮影情報をもとに「撮影地」「ピープル」を表示します。
さらに、関連する「メモリー」候補も表示。
こうして関連のある撮影場所や被写体の写真・ビデオをたどっていけるのは面白いですね。
続いて、写真の加工・編集機能の変化をみていきましょう。
9.編集ボタンがアイコン化!色調補正メニューに「ブリリアンス」追加
iOS10の標準写真アプリでトリミングやフィルタ加工などの編集をおこなうときは、個別表示画面の下部にある調整バーのようなアイコンをタップします。
編集画面に大きな変更はありませんが、色補正メニューに"ブリリアンス"が新たに加わりました。
"ブリリアンス"で光沢のバランスを調整することができます。
10.テキスト&手書き入力に部分拡大もOK!写真加工機能"Markup"登場
写真編集画面で拡張機能ボタンをタップすると、他の加工アプリを使用することができます。
(拡張機能ボタンの位置はデバイスによって異なります)
iOS10では、ここに「Markup」という標準の加工アプリが加わりました。
といっても、「Markup」アプリを別途インストールする必要はありません。
「Markup」アプリでは手書き文字を書き込んだり、
虫眼鏡のように一部分を拡大したり、
テキストを追加することができます。
11.Live Photosもフィルタ撮影・トリミング&色調補正OK
iOS10ではLive Photosのフィルタ撮影が可能になりました。
後からLive Photosを編集(フィルタ加工・トリミング・色調補正)することもできます。
ただし、「Markup」など拡張機能を使うことはできません。
12.ウィジェット機能で新作「メモリー」を即キャッチ
iOS10のウィジェット機能に写真アプリを追加すると、
新たに自動作成された「メモリー」を通知してくれます。
13.なぜ?ロック画面左下に写真アプリがあらわれるように
ロック画面の左下に写真アプリのアイコンが出現。
これは、位置情報に応じて関連する撮影地の写真・ビデオがあることを通知しているようです。
写真・ビデオを撮りすぎて整理しない私にとって、「メモリー」の思い出発掘機能や「ピープル」の人物発見機能はありがたい!
2012年のiPhoneデビューから実に5回目のiOSアップデートですが、iOS10は写真・ビデオの楽しみ方が広がったな―とワクワクしています。
とはいえ、新機能はやはり、使いづらい&わかりづらい点もあります。
使いこなすコツや活用術を模索して、ブログで紹介していくのでぜひご覧ください。