当記事の内容は「iCloud写真」を利用中のiPhone(iPad・iPod touch)ユーザーを対象としています。
「iCloud写真」を使っていない場合、継続利用を検討している場合はこちらの記事をご覧ください。
iPhoneユーザーから「iCloud写真(iCloudフォトライブラリ)をオフにすると写真・ビデオが消えてしまうのでは?」と質問を受けました。
その答えは、iPhoneの状況次第で変わります。
「iCloud写真」の使用量がiPhoneのストレージ容量より大きい場合は一部の写真・ビデオが消えてしまいます。
空き容量不足でiCloudストレージにある写真・ビデオすべてをiPhone本体に保存することができないからです。
iPhoneのストレージ容量と空き容量は、標準の設定アプリで確認できます。
一般 > 情報 の順にタップし、「容量」と「使用可能」の項目をチェックしてみましょう。
下記の例では、iPhoneのストレージ容量が64GBで空き容量が21.68GBです。
「iCloud写真」の使用量を確認するには、標準の設定アプリを起動して上部にある[ユーザ名]ををタップします。
iCloud > ストレージを管理 の順にタップすると、iCloudストレージを使用中のアプリと消費サイズの一覧があらわれます。
下記の例では、iCloud写真だけで348.9GBもiCloudストレージを消費しています。
iPhoneのストレージ容量よりも多くの写真・ビデオをiPhoneに保有できるのは「iCloud写真」の「iPhoneのストレージを最適化」を有効にしているから。
※「iPhoneのストレージを最適化」について解説した記事はこちら
このように、iCloud写真を最適化利用していたり同期が完了していなかったりすると、iCloud写真を無効にするときに下記のようなメッセージが表示されます。
※メッセージの内容はiOS14.2の場合です。iOSのバージョンによっては異なる場合があります。
空き領域を確保するために最適化された写真とビデオはこのiPhoneから削除されます。
オリジナルの完全版は、"iCloud写真"を使用しているデバイス上では引き続き利用できます。
そして、「iPhoneから削除」「写真とビデオをダウンロード」のどちらかを選ぶことになります。
iCloudにある写真・ビデオをすべて保存(ダウンロード)できるようなスペースがiPhoneにない場合は「写真とビデオをダウンロード」を選んでも、空き容量不足のためエラーメッセージが表示されます。
となると、必然的に「iPhoneから削除」を選択することになります。
「iCloud写真」で「ストレージを最適化」を有効にしている場合は、iPhoneから写真・ビデオが消える可能性が高いと言えます。
「iCloud写真」にある写真・ビデオを選択してiPhone本体にオリジナルデータをダウンロードすることはできません。
どの写真・ビデオをiPhoneに残すか自分で選ぶことはできないのです。
主観ではありますが、最近撮った写真はiPhoneに残り、ビデオやライブフォトなどファイルサイズが大きいデータは消えてしまう傾向にあります。
iCloud写真をオフにして消えた写真やビデオを取り戻すには?
「iCloud写真」を無効化したことでiPhone本体から削除された写真・ビデオはiCloudストレージ上に残っています。(後述の「無効化して削除」を実行していなければ)
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iCloud写真をオフにして消えた写真やビデオを取り戻すには3つの方法があります。
- iPhoneの「iCloud写真」を再び有効にする
- 別のiPhoneまたは、iPad、iPod touch、Mac、Windowsパソコンで「iCloud写真」を利用する
- Webブラウザから「iCloud.com」にサインインする
他の機器からiCloudにサインインして「iCloud写真」にある写真・ビデオを同期します。
iPhone、iPad、iPod touchは「iCloud写真」の「オリジナルをダウンロード」を有効にします。
Mac、WindowsパソコンはAppleの公式サポートサイトで手順を確認しましょう。
▶Mac で iCloud を設定する
▶Windows パソコンで iCloud 写真を設定して活用する
iCloudストレージに保存しているデータをWebサイト「icloud.com」からダウンロードします。
iCloud写真をオフにしてiCloudストレージを無料プランに戻すには?
「iCloud写真」を無効にしただけではiCloudストレージ上に「iCloud写真」のデータが残っているのでストレージ使用量は変わりません。
ストレージ使用量が5GBを超えている場合は、無料プランにダウングレードしようとすると警告が表示されます。
iCloudストレージの空き容量を増やすには「無効化して削除」を実行します。
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標準の設定アプリを起動し、「iCloud写真」を無効にした状態で、画面上部の[ユーザ名] > iCloud > ストレージを管理 > 写真 の順にタップすると実行画面があらわれます。
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iCloud写真をオフにしてiCloudストレージの空き容量を増やす方法
「無効化して削除」を実行すると、30日間の猶予期間を経て完全に削除されます。
参考までに、、、
私は2020年5月10日に「無効化して削除」を実行しました。
直後に、「30日以内にiCloud写真をダウンロードしてください。」という件名のメールが届きました。
「無効化して削除」実行後から30日間は、「iCloud.com」で(iCloud写真をオフにする前に保存された)写真やビデオを確認できます。
2020年6月9日の時点では「無効化して削除」を取り消すこともできましたが、、、
2020年6月10日に「iCloud.com」にアクセスすると、iCloud写真は完全に削除されていました。「無効化して削除」を取り消すこともできません。
完全削除の直前にメール等で通知されることはありませんでした。
「iCloud写真」を「無効化して削除」しても、他のアプリがiCloudストレージを使用していると無料の5GB内に抑えることができません。
また、無料プランの場合、iPhoneにある写真・ビデオのバックアップにiCloudストレージを使用することが難しくなるので、他のバックアップ方法を検討しておきましょう。